行楽に持って行きたい青パパイヤのホットサンド
太陽の日差しが少しずつやわらぎ、おでかけにぴったりな季節が到来。旬な県産野菜をたっぷりと使った、行楽に持って行きたくなるレシピを、名護市の人気カフェ・Cookhal(クックハル)の芳野幸雄さんに伺いました。
「パパイヤは炒めて食べることが多いですが、サラダにしてもおいしいです。」と教えてくれたのは、タイ料理の定番である青パパイヤのサラダ「ソムタム」。これを、具材を挟んで焼き上げるサンドイッチ“ホットサンド”でいただきます。
今回使う沖縄食材は、まず青パパイヤ。熟す前の青パパイヤはビタミンCやポリフェノールを多く含み、その栄養価の高さから、近年注目が高まっています。
「本土だと贈答品や、熟したものをフルーツとして食べるのが一般的ですけど、沖縄のいいところはなんといっても青パパイヤが普通に手にはいるところですよね」と芳野さん。それに、シークヮーサー、島にんにく、ハンダマ、島とうがらし、ピーナッツ、そして、フーロー豆を使います。
「このピーナッツとフーロー豆はやんばる産です。フーロー豆は昔から沖縄でよく食べられる豆で、いんげんに似ています。これは緑ですけど赤い色のものもあります。沖縄の食材はタイ料理と相性がいいのでおもしろいですよ」
青パパイヤは“しりしり”して千切りに、細長いフーロー豆は下茹でしてカット。その他の材料もそれぞれ適当な大きさに切り、下ごしらえが済んだら、硬いものから順にすり鉢へ。ピーナッツ、島にんにく、島とうがらし、干しエビを入れ、すりこぎ棒で押しつぶすように混ぜていきます。
「具材に味が染み込むよう叩くように混ぜるのがポイントです。タイでは石鉢で作りますが、その場合はにんにくやピーナッツなんかもそのまま入れて石鉢の中で潰していくんですよ」と芳野さん。
次に、シークヮーサーは搾って皮ごと入れて、こちらもつぶすように。トマト、フーロー豆も同様にし、最後に千切りの青パパイヤを入れ、具材が均等になるよう混ぜあわせたら、きび砂糖とナンプラーを加えてさらに混ぜます。味がなじんだらソムタムの完成!
バターと粒マスタードを混ぜたものを食パンの片面ずつに塗り、ちぎったハンダマ、ソムタム(シークヮーサーの皮は入れないように注意)、お好みで1cm幅にカットしたパクチーをのせ、さらにハンダマをのせたらもう一枚の食パンでサンドします。ハンダマは、洗ってしっかり水気を切っておくことがポイント。
「パクチーは好みが分かれるので、後からのせたほうがいいですね。あと、ハンダマをのせた方向を覚えておいてくださいね!」
小さなフライパンが2枚合わさったような形のホットサンドメーカーにサンドイッチを挟み、火にかけます。火の強さは中火くらい。2分ほど火にかけたら裏返して、ふたをあけて焼き加減をチェック。食パンとバターが焼ける香ばしいにおいがただよってきます。
ほどよい焼き色がつくまで、裏表に数回返します。両面がこんがりきつね色になったらでき上がりです。余熱で焦げてしまうので、いい色になったらすぐ取り出します。
「連続で2個以上焼く場合は、フライパンが温まっているので、早く焼き目がつくから注意してくださいね」
焼きあがったホットサンドをまな板に取り、手際よく半分にカットする芳野さん。
「パン切り包丁だと具材が切れないので、ふつうの包丁がおすすめ。先に上下(パンの耳の分)に少しだけ切り込みをいれてからカットすると、きれいに切り分けられますよ」とのこと。また、ハンダマを並べた方向と垂直になるようにカットすると、断面が美しく見えるそうです。なるほど!
パンの耳までカリカリに香ばしく焼いたホットサンドは、キャンプやバーベキューなどのアウトドアクッキングとしてはもちろん、冷めてもおいしいのでピクニックにもおすすめ。沖縄のおいしい秋の時間を、楽しんでみてください。
(4人分)
- 青パパイヤ
- 1玉
- フーロー豆(またはいんげん)
- 3本
- ハンダマ
- 約20枚
- ピーナッツ
- 大さじ1
- ミニトマト
- 4〜5個
- 干しエビ
- 大さじ1
- シークヮーサー
- 大さじ1.5(4〜5個)
- にんにく
- 2片
- 島とうがらし
- 1〜2本
- ナンプラー
- 大さじ1.5
- きび糖
- 大さじ1
- パクチー
- お好みで
- サンドイッチ用食パン(8枚切)
- 1袋
- バター
- 大さじ1
- 粒マスタード
- 大さじ1
- ❶. ミニトマト、シークヮーサーをくし切りに、ハンダマは水洗いして葉をちぎっておく。パクチーは約1cm幅に切り、フーロー豆は下ゆでし約3cmの長さに切る。にんにく、島とうがらしをみじん切りに、青パパイヤはしりしり器で千切りにし、ピーナッツは袋に入れ、めん棒で叩いて砕く。
- ❷. すり鉢に、にんにく、ピーナッツ、島とうがらし、干しエビを入れて叩くように混ぜる。
- ❸. シークヮーサー、フーロー豆、ミニトマト入れて混ぜ、パパイヤを加えてさらに混ぜ合わせる。
- ❹. きび砂糖、ナンプラーで味を付けてソムタムは完成。
- ❺. バターと粒マスタードを混ぜたものを食パンの片側に塗り、ハンダマ、ソムタム、お好みでパクチー、またハンダマを重ね、食パンで挟む。
- ❻. ホットサンドメーカーに挟んで中火にかけ、こんがり焼き目がついたら完成。
●フーロー豆はインゲンで代用OK!
●ソムタムは固い材料から順にすり鉢にいれる
●混ぜるときはすりこぎ鉢でたたくように
●パンの耳の部分に先に切り込みをいれるとカットしやすい
Cookhal(クックハル)芳野幸雄さん
- 住所
- 沖縄県名護市字名護4607-1 アグリパーク内
- TEL
- 0980-43-7170
- URL
- https://www.facebook.com/Cookhal-164768850400386/
“畑人(ハルサー)”として農業に従事しながら、カフェの運営等も手がける。
代表を務めるカフェ「クックハル」では、地元やんばるでとれた食材をふんだんに使ったランチプレートが人気。
【ホットサンド倶楽部】沖縄支部長の肩書きも。