料理通信、「料理通信社」といただきました。沖縄食材の魅力!

「シークヮーサー」は食べ方提案の時代に。

食材を余すところなく使いたい――。『料理通信』で取材する料理人や生産者の方々が普段からよく口にする言葉です。2018年8月号で世界的ブームの発酵を特集した「発酵レッスン」では、取り組む理由について「欲しい野菜を求めるのではなく、採れた野菜を農家さんに送ってもらうスタイルにすると、旬の時期に同じ野菜が重なってしまうことがあります。悪くなるまえに無駄なく使いきるために発酵を始めました」と答えたシェフがいらっしゃいました。

野菜や果実の都合に合わせれば、旬の時期に旬の食材が大量に出回ります。シークヮーサーも同じだなと思ったのは沖縄に住む友人の話から。「時期になると、近所のあちこちからシークヮーサーが届くの。人にあげてもまた別の所からやってくるし、あげようと思っていたら逆にもらってしまうこともある」と言う。「食べきれないときは冷凍保存している」とも。

 

沖縄本島の北部で栽培されるシークヮーサー

ぶどうやリンゴに多くの品種があるように、いくつかの系統があることや、元々は健康食品として注目を集めていたことなど、シークヮーサーについては恥ずかしながら、食べ方以外ほぼ無知でした。産地として有名なのが沖縄本島北部の大宜味(おおぎみ)村や名護市、本部町だというのも初めて学んだことです。

国頭郡の本部町でシークヮーサー畑を見せてくれたのは、果汁を使った商品を多数展開している「もとぶウェルネスフーズ株式会社」の平良淳さん。

 

 

 

 

一見、何もないように見えるも、近づくと枝にたくさんの果実を実らせています。9月の上旬、黄色く完熟する前の“青切り”と呼ばれる時期で、実が青く、酸味が強いのが特徴。焼き魚や揚げもの、お刺し身などに活躍します。

 

 

沖縄県産シークァーサーを使った果汁。「500mlの果汁を取るのに、1㎏以上の果実が必要」というから、この2Lペットボトルには4kg以上のシークワーサーが使われていることになります。

料理以外にも、ソーダで割ってジュースにしたり、ビールや泡盛に絞って入れたりするなど、お酒に合わせる楽しみ方もあります。最近、JAおきなわが力を入れているのが果実を丸ごと凍らせたシークヮーサーの使い方。酸味が強く、香り高い状態で収穫した果実をそのまま凍らせて流通させ、飲食店などで使えるようにと考えています。

 

旬の果実を冷凍し、飲食店への流通を図る。

那覇「国際通り屋台村」では2018年の夏の一ヵ月、屋台村の20店舗で冷凍シークヮーサーを使ったドリンクフェアが開催されました。沖縄おでんが人気の「沖らく」では「シークヮーサーモヒート」がラインナップ。同店の夏の定番「今帰仁スイカのソルティドッグ」と並んで、特に女性から人気だったそうです。

 


 

店長の山本大樹さん。

 

 

「ミントと冷凍シークヮーサーをたっぷり入れています。“青切り”の時期には生の果実を使っているので、冷凍バージョンはオフシーズンにいいかも。味わいが足りないときはジュースを足して調整してもよいと思います」。

シークヮーサーは完熟すると黄色く変化するため、酸味をイメージさせる青々とした状態で使いたい時には、冷凍果実を使うのも一案です。

 

 

どの料理に合いますか? と尋ねると「沖縄おでんのお店なので、やっぱり、てびちと合わせてほしいですね。脂分をモヒートがサッパリと流してくれます」。

 

 

てびち=豚足、おでんに欠かせない沖縄ならではのタネだそう。だしをたっぷり吸ったおでんに、シークヮーサーの爽快なカクテル。旬以外も青切りの味わいを楽しむことができるのはうれしいことです。

様々に活用されているシークヮーサー。街歩きしながら新しい使い方を探してみるのもおすすめです。
スーパーの棚で私が発見したのは、「シークヮーサー風味の浅漬け」「シークヮーサー果汁入りキムチ」「シークヮーサー味の冷やし中華」。特に、キムチとの合わせ技に惹かれました。キムチとシークヮーサー、盲点でしたがきっと合う!

料理通信

浅井 裕喜の写真

株式会社料理通信社 広報担当

浅井 裕喜(あさい ゆき)

食情報を伝えるメディア、料理通信社の広報担当。Facebookやtwitter、instagramなどSNS公式アカウントの“中の人”でもあり、読者やファンの声を拾いながら密なコミュニケーションを図る。

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料理通信社

食のオピニオンリーダーたちのアンテナを刺激する雑誌『料理通信』の刊行、“食で未来をつくる・食の未来を考える”をテーマにしたWEBサイト「The Cuisine Press」、食を取り巻く社会課題に向き合うアクションを行う活動体「or WASTE?」を運営。

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